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2018/09/30

マイフェイバリットフェアリー10(終)

マイ・フェイバリット・フェアリー10  作品一覧

アンチキルケばか詰 6手(受先)
禁欲打歩ばか詰 11手
③禁欲詰 21手  (②と同じ記事内で紹介)
マドラシばか詰 9手
アンチキルケマドラシ協力自玉詰 8手
協力自玉ステイルメイト 8手(透明駒使用) 
推理将棋 13手 
AndernachIsardam協力自玉詰 14手
⑨AndernachIsardam協力千日手 20手  (⑧と同じ記事内で紹介)
Andernach協力自玉詰 62手


 やっと終わりました。
 今確認してみるとこの企画を思いついて、最初に記事を出したのが2018/3/15で。半年ぐらいかかってしまったことになります。
 心待ちにしてくださった(?)皆さん、すみませんでした!!!
 ここに挙げなかったルール以外でも色々がんばってつくっていたりしますので、そちらのほうも今後ともよろしくお願いします。

 何番が良かったとか、このルールはもっと色々できるぞ!とか、そういった感想がありましたら是非コメントしてやってください。よろしくお願いします。
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2018/09/30

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅷ)

いよいよラストです。ラストは中長編です。

※Andernachのほうは、占魚亭氏によるルール解説がすでにありますのでそちらの紹介に留めます。
Andernach(アンダーナッハ)について(詰将棋おもちゃ箱HP)

⑩Andernach協力自玉詰 62手
(Web Fairy Paradise 79号 2015/1)


2018-09-30a.png

94角 67銀 58銀 同銀成転 59全転 58全 48金 59玉 95角 68全
58金 49玉 68金寄転 67金 58銀 同金転 68金寄 67銀 48金 59玉
67金転 68銀 58金 49玉 59金 同銀生転 58銀 同金転 68金寄 59玉
57金 68飛 58金 49玉 68金寄転 59玉 58飛 49玉 68飛転 67桂
58銀 同飛生転 59金 同桂生転 68飛 59玉 67飛 49玉 77飛 59玉
76飛 49玉 86飛 59玉 85飛 49玉 45飛 67銀 57王 38玉 83角成 56金 まで 62手

(詰め上がり図)
2018-09-30b.png

 中身に触れると長くなってしまうし、結局よくわからないということになりそうなので、OFMの動く盤のページで駒がクルクル変わる手順を眺めていただいたり、意味付けが気になる方はWFPの結果稿(リンク先p19~)を開いて作者コメントや神無七郎氏の解説をご確認ください。

 ざっくりと言うならば、本作はAndernach特有の「不自由さ」を逆手に取ってつくりました。
 互いの位置がこのままでは自玉が詰む形には絶対にならない。そうだとすると自玉を動かす必要があります。そこで飛ノコの筋を思いつくわけですが、単純に飛を転させて発生させてもAndernachのせいで、うまく鋸になりません。どこかで刃がひっかかるはずです。
 その障害物をどう取り除くかが鍵となっています。

 まあ何がともあれ、狭いところで細かくゴチャゴチャやる手順が私は好きなんですよね。
2018/09/21

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅶ)

やっと書けるぜ…。
Isardam入門
AndernachIsardam入門

※Andernachのほうは、占魚亭氏によるルール解説がすでにありますのでそちらの紹介に留めます。
Andernach(アンダーナッハ)について(詰将棋おもちゃ箱HP)


⑧AndernachIsardam協力自玉詰 14手
(Web Fairy Paradise 2014/7)


2018-09-20a.png

【協力自玉詰】先後協力して最短手数で攻方の玉を詰める。

 59香、44玉、54金、52香、同王、53香、58桂、54玉、57香、56飛、46桂、同飛転、43王、41飛 まで 14手

(詰め上がり図)
2018-09-20c.png

 ただでさえややこしいこのルールの中でも本作ではさらにややこしい作品。申し訳ない。
本作は玉で玉に王手をかける部分があり、こんなこと良いの?と思った方が多いはず。
 一応の理論としては、5筋敵方の玉はルール上5筋から出られない。つまり5筋から出る方向への利きを持たないと解釈することになりますが、この解釈は議論の分かれているところです。この論理にAndernachは関係しておりません。Isardamだけが関与しています。
 誰発祥の呼び方かは存じ上げませんが、「川中島問題」と呼ばれることが多いです。
 詳しく知りたい方は、WFP作品展担当の神無七郎さんによる、本作の解説等をご参照いただければ幸いです。
 香対は王手になっていなくて、飛対のほうは王手になっているという、この先後の対比が表れている詰め上がりになっていると考えております。

 以下は作品の創作についての話。
自作の自玉系作品でも、「簡素な初形で、珍奇な詰め上がり」を志向した作品は多いです。
その中でなぜ本作を選んだのかと言われると、つなぎがうまくいったこと。これに尽きます。
 メイン部分はそこから作った以上ある程度しっかりしているはず。あとは作品を成立させるときに、如何に間延びを回避し、自然に手を進めるかも重要視すべきだというのが私の持論です。

 本作のような手段で攻方が2枚香を手順中で配置しようと思うと、一番間延びの恐れがあるのは58桂を置くための逆算部分であることは誰が見ても明らかでしょう。
 創作の当初は後手玉を45あたりまで引っ張り込む必要があるとばかり思っていました。しかしそんなグダグダな玉移動のみの逆算を入れてしまうのは、本作の得にならないはず。。
 45に玉を置かなくても、58に桂を打つことができる…。分かる人にはすぐ分かるのでしょうが私はなかなか思いつきませんでした。作品のメインではない以上、枝葉にすぎないことと思われるかもしれませんが、創作中、最も重要な気付きであったと私は今でも思っています。




⑨AndernachIsardam協力千日手 20手
(Web Fairy Paradise 2014/8)


2018-09-20b.png

【協力千日手】先後協力して最短手数で初形に戻す。

28歩 26金 27歩 25金 26歩 48玉 25歩転 26歩 37角 27歩生 19角
37玉 28金 46玉 29金 28歩生 37角 29歩生転 15角 37玉 まで 20手


 これはもう、並べていただくのが一番分かりやすいと思います。
 歩の往復と、それを助ける角や金の動きにご注目ください。

神無七郎氏 解説より一部引用)

 歩の往復とそれを助ける金、玉と角の出入り、これら対称的な手順の集積が結果的に趣向風の手順を創り出す構成は、とても現代的です。



 さて配置のほうですが、24に攻方の駒が無いと簡単なのはお分かりいただけると思います。2枚の飛配置はしょうがないかな。玉が35、55、57に移動できると余詰が生じるので、配置には品切れ以外の意味も一応あります。
2018/05/26

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅵ)

 『マイ・フェイバリット・フェアリー10』、今回は推理将棋です。
 先に断っておきますと、私は推理将棋めちゃくちゃ詳しいわけではないです汗、今後のがんばり次第ですね。

 推理将棋は会話形式で出題され、その提示された条件を満たすような手順を求めるものです。手順前後はもちろん、成生非限定も許されませんので、そこも条件設定されています。無駄合の概念もありません。王手義務の無いばか詰とも呼べますかね。
 もちろん詰ませることが目標ではない作品もありますし、自由度の高さも魅力の1つです。

詰将棋おもちゃ箱 推理将棋 第113回
113-3 上級 上谷直希 作  全部馬!         13手


「13手目に馬の手で詰みか」
「途中、成駒を含む4枚の駒を取ったのも先手の馬だったよね」
(条件)
成駒を含む4枚の駒を先手の馬が取った後、13手目の馬の手で詰んだ


作意順:76歩、34歩、22角成、42玉、13馬、33玉、31馬、17香成、53馬、22玉、17馬、11玉、44馬まで13手

結果稿リンク

 私の推理将棋のつくり方は単純明快。ゴリ押しです。
 良さげな手順をまず考えて、それに合致するような条件をひたすら考える…というもの。詰将棋以上に色々なつくり方がありそうですから、このつくり方がみんなにとって正しいわけではありません。

 本作ももちろん手順から考えました。しかし条件にあうように手順を微調整した作品であります。
 44馬までの両王手までの手順をまず考えてみますと、先後で必要な手数がうまくあわないことにお気づきいただけると思います。なんとか11手で表現できないかと思っても絶対にできません。
 推理将棋で11手と13手では余詰対策のキツさがかなり違います。もし13手で1作こしらえようと思ったら、ガッチガチの条件で固めないと…。
 そんなときに思いついたのが発表時の条件。暗に「先手に駒打ちは無い」という条件も包含しているため、明快な条件ながら手順を制限する効果は強いです。

 手順や短評の詳細は上記リンク先をご覧いただければ幸いです。
 紛れがかなり良いところまで行くのも評価上プラスに働いたようです。幸運。

 おかげさまでFairyTopⅨ2017推理将棋部門で1位をいただきました。
ありがとうございました。
 フェアリー詰将棋部門では青木さんが圧巻でした。
 うーん最近はフェアリーに関して全然触れられていないし、投票もできてないし、なんだか申し訳ないですがなんとか頑張ります。

 私の推理将棋の創作歴はまだまだ浅く、今後も勉強しようと思います。
2018/04/22

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅴ)

『マイ・フェイバリット・フェアリー10』、今回は透明駒です。
 だんだん文章が雑になっていきます笑
ところで、googleで「透明駒」と検索するとここのブログが先頭に出るようになったみたいで、なんだか気恥ずかしいですね笑
 それだけの価値のある記事を書けているのであれば嬉しいのですが…笑

 透明駒ってぶっちゃけ分かりにくい(でもすごく面白い)ので、初めてで透明駒よく分かんね~!という方は、『この詰将棋がすごい!2015』の會場さんの特集であったり、私が書いたもので良ければWFPに会話形式の読み物を投稿したものがあるのでそちらをご確認いただければと思います。

協力自玉ステイルメイト 8手  ※透明駒:受方2枚
(Web Fairy Paradise 2016.9)
2018-04-22a.png

【透明駒】位置・種類が不明の駒。
着手の合法性、攻方王手義務を満たせる可能性があれば、それを満たしているものとして手順を進めることができる。
【ステイルメイト】王手は掛かっていないが合法手のない状態にする。


 44銀、同X、42銀、同X、44銀(42=飛)、同X、64銀、同X まで 8手
 ※左右対称解も正解。左右対称解は非限定のキズとは扱いません。
 ※透明駒の表記法は現在様々なものが使われています。多分伝われば何使ってもいいんじゃないかなあ

WFPの結果稿はこちらから。
 銀を4連続で打ち捨てるのは分かりきっていますので、なぜこの順ではないとダメなのか、他の打ち捨て方ではダメなのかは結果稿のほうをご確認ください。私も一応色々書いておりますが、神無七郎さんの解説や井上順一さんの短評が作者以上に詳しいです。

 ここでは詳細を省いて、創作経緯とか思い入れなどを書こうかなと思います。
 まず創作経緯は単純明快、この記事です。この記事中の創作ネタ、「2枚の透明駒を区別する手段」の例題を創ろうと思ってなんやかんやしていると、思ったより考えどころのある図ができてしまって「こりゃ例題じゃないな」と思って投稿したというわけでした。

 そんなわけで私は同じテーマで2作もWFPに投稿してしまいました汗
 本作のほうが後の図ですから、何らかの点で1作目と差別化しなければ投稿の価値は無いことになります。1作目では玉方の2枚を区別する構想なのにそのうち1枚は収束でお役御免してしまうのが不満点でした(もちろん、1作目にはそれなりの良さもありますけど)。よって次を作るとするならば、玉方2枚の透明駒いずれも活躍させるのは絶対条件。

 まあ、キレイな図になってくれて良かったです。こういう「やることはバレバレで、実際もその予想通りに進むけど、それでも考えどころがあって作品になっている」詰将棋って好みです。
 
 どんな創作でもそうでしょうけど、時間をかければかけるほど良い作品ができるわけではありません。何の苦労も無くサクッとできてしまった作品のほうが良い作品だったということも多々あります。透明駒の自作群の中には、本作の数倍苦労して、数倍頭を使い力を入れた作品もあります。でも詰将棋ってメイン部分の評価だけじゃないし、重厚であれば良いってわけではないんでしょう。難しいですね。優しいような、残酷なような。
 ともあれ、本作みたいのも評価していただけるのは嬉しいです。