2018/01/03

ツイッターでの紹介作

新年あけましておめでとうございます!
 今年もよろしくお願いします。


『とり研FINAL』のご連絡まだまだお待ちしております!
 詳細はこちらから。
2017年記事一覧更新しました。
 お暇なときにでもどうぞ。
(誤字脱字、日本語おかしいところの多さよ。お許しください!タダだし…)



 新年の記事ということで何か話題があればいいんですけど、特に新作も無いし年賀詰はもっと無いので、最近ツイッターに挙げていた作品について簡単にまとめようと思います。
(作意順省略)
 
 なにかありましたらご連絡ください…m(_ _)m

三角淳氏作(2011/6 詰将棋パラダイス A級順位戦)
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 いきなりの23銀では詰まず、飛金を注ぎ込んでからの23銀が正着とは意表を突く導入。
 その飛打も53限定。上下の変化に対応するため、遠すぎず近すぎない地点への限定打が成立する。
 以降の収束も申し分ない。
 
 なんといってもこのスッキリとした初形がいいじゃないですか。

湯村光造氏作(近代将棋 1990/2)
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 打歩詰を打開するために、あえて角筋を遮るように桂を打つ。
 その後の手順も飛を丁寧に移動させつつ拠点を探る繊細な手順。
 飛を入手してからは収束。この形から収束まで決まっていれば…という意見も当時あったようだ。変に収束用の駒を置いたりせずに、そのまま自然な形でまとめた作者の方針にも納得できる。

植田尚宏氏作(近代将棋 1996/8)
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 桂を打ち、桂を捌く作品が好きだ。他の駒とは一味違う爽快感がある。きっと同志も多いはず!
 本作も桂捌きが絶品な作品。植田さんらしい軽快な手順だが、軽快さだけでなく確かな技術も感じ取れる。

 去年は近代将棋を片っ端から読み漁る機会があり、やっぱり植田さんや原島さんは凄いなあと思い知らされました。作品集などはあるのでしょうか。

柳田明氏作(2003.6 詰将棋パラダイス A級順位戦)
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 利きを開放するための連続移動合は今でも高級さを感じられる主題。本作が素晴らしいのはその凝り形を発生させるところから始まっているところ。移動合の味わいが格段に増しているはず。
 こういうのをストーリー性と呼ぶんじゃないかと思う。

藤沢英紀氏作(2001/7 詰将棋パラダイス 短大)
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 端正な実戦形ながら、その実は軽趣向作。
 銀の成生の選択を織り交ぜつつ、41へ21へ行ったり来たりする主眼部分は掛け値なしに面白い。
 収束も飛捨てが入りそつなくまとまっている。
 名作選級かと。

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2016/08/16

山路大輔 2015年度詰将棋サロン発表作

山路大輔氏作:2015.4 将棋世界

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14金、同銀、25桂、同銀、23金、同玉、34金、同銀、22飛、同玉、24飛、23銀、34桂、13玉、14金、同銀、22飛成、まで17手詰

 看寿賞候補にもなった一作。少したじろぐ持駒であるものの、非常に端正な実戦形が目を引きます。
 狙いは作意順を見れば一目瞭然。受方銀の一回転です。

 銀を14に引き込んでからの25桂が味の良い序奏。24玉の変化には34飛からの物量作戦で捕まります。
 同銀と形が決まってからは特に難しいところはありません。しかし34金と銀を質にする手はなかなかの味の良さですし、そして何より、自然な流れで銀が回転していく様は見ていて気持ちがいいですね。

 もちろん作者は銀一回転を狙って創作したと思いますが、一体どのあたりから手をつけてつくったのでしょうか?私としては勝手に24飛車あたりの局面からの逆算かなあとか考えてみたり(本人に聞いてないのであくまで予想です)。逆算のコントロールが非常に上手い作者でありますので、逆算で狙い部分をつくりあげてしまうのも可能なんじゃないかなあと思います。




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2015.8将棋世界 2015年度詰将棋サロン 年間佳作

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95角、(イ)84銀、64金、同玉、86角、75銀、73銀、同玉、95角、84銀、83金、64玉、86角、同龍、65金まで15手詰

(イ)2手目84歩合は64金、同玉、86角、同龍、65金、73玉、74金、82玉、83金、91玉、92金で早詰
(イ)2手目84金合は83金、62玉、84角、同龍、52金、同玉、44金、54飛、43銀、62玉、52金、同飛、同香成まで同手数駒余り。
(イ)2手目同龍は74金と打ち、62玉、63金、同玉、54金、73玉、74金、72玉、63金右、82玉、83金、91玉、92金まで同手数駒余り。

 85の龍が実によく利いています。駒を打ちたい83、74、65地点のいずれも守っており、この龍の働きをなんとか削いでいきたいところです。

 そんなわけで、初手はなんとなく95角としてみたいですね。

 同玉は(イ)の変化の通り、ちょっと長いですが龍を動かした効果で74金と打てて詰みます。
 よって84に合駒をすることになります。駒種はひとまず置いておきましょうか。とりあえず歩合。
 83に駒が打てる形です。しかしいきなり83金とすると、5筋に香の利きが通っていない関係で62を経由して逃げられてしまいますね。
 まずは64金として香利きを通します。同歩では今度こそ83金ですので同玉。

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 持駒を消費するのも効率が悪そうで、75地点に逃げられないためにも86角が有力です。同龍では65金から追い詰めですので、ここも合駒。しかし単純な合駒では73銀、同玉、83金と据えて再度の64玉に今度こそ頭金で詰み。

……もうお分かりですね。2手目の合駒がナナメに利く駒であれば、ここで75へ移動合することができ、そして83へ龍の利きを通すことができるのです。よって2手目は銀合か金合で、(イ)の変化より金合は逆用されてしまいますので銀合で決定です。

 73銀、同玉で再度の95角。もちろん同龍とはできませんし、どう応じても次の83金打を防ぐことはできません。ここで84銀!と二度目の移動合が最善の延命策で、今度は龍の65への利きを通します。以下は収束。83金から角を捨てて頭金でフィニッシュです。


作意順再掲:95角、84銀、64金、同玉、86角、75銀、73銀、同玉、95角、84銀、83金、64玉、86角、同龍、65金 まで15手詰




 合駒で発生させた銀を移動合でスイッチバックさせる非常に高度な狙い。その意味付けが”龍利きを通すため”と統一されているのもポイントが高いです。詰将棋サロンでの選考会でも総じて好評で、見事年間佳作賞を獲得しました。

 変化処理と余詰防ぎの兼ね合いで苦労の跡が見られるものの、最終的な仕上がりとしては比較的整った初形になっているのではないかなと思います。


2016/06/29

パスファインダーの歩み

 スマホ詰パラを草創期から支えた作家たち。そのうちの一人がパスファインダーさんであります。本誌(実名で投稿)に発表されている作品のレベルも非常に高く、氏の実力は誰もが知る通りですよね。
 今回はスマホ詰パラの作家として、つまり「パスファインダー」としての一面を伝えられたらと思います。
 紹介いたしますのはこの1作。

スマホ詰パラ No.6691 「働き者の銀を召喚」

2016-06-29a.png

 
 本作は内容が素晴らしいのはもちろんのこと、氏にとってスマホ詰パラ発表第100作目の記念碑的作品でもあるのです!スマホ詰パラ同人記念作とも言えるでしょうか。気鋭の若手作家でありながら、既にベテランの風格すら漂っているのも納得ですね。

 パスファインダーと言えば、簡素な初形からの合駒群が代名詞の作家です。
 概して簡素形の合駒作品は、変化が煩雑で難しくて、収束はちょっと乱れがちになってしまうものです。本作も普通に解くならばかなりの難解作だと思われますが、そこはスマホ詰パラ。合駒を自動的に決めてくれる親切設計なので助かりますね笑 
 しかし本作が作意順だけしか見られないまま消費されてしまうのは、なんとも惜しい。
 同じ空間で合駒を複数回出し、それらが複合的に絡み合う構成。これらは高い作図能力に支えられています。そこを是非見ていってほしいのです。彼の技術の一端でも伝えられたらなと思います。

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 初手24香もありそうですが、ちょっと届きません(作者談)。初手は43角成と行きましょう。
 そしてこの変化群がすこぶる難解。まず簡単に歩合としたらどうなるのか。これは23香、12玉、22香成、同玉、23銀、同玉、45角、14玉、23銀、24玉、34馬、13玉、25桂のように進めて比較的簡単に詰みます。この基本となる変化手順を防ぐような合駒をそれぞれ考えていくことなりそうです。23地点や22地点、34地点など、どこかしらに利きが残すことができれば生き延びられそうです。つまりどの合駒も有力ということ笑 
 いきなり難所に差し掛かってしまいました。ここについてだけで文字数が膨大になりそうなので、申し訳ありませんが割愛します。詳しくは動く将棋盤でご確認ください。

 ざっくりだけ言います。例えば香合や飛合では、33桂と34への利きを止められ、守備駒としてあまり働けません。結論だけ言えば、23地点へ利く合駒、つまり金か銀かが正解となります。
 とりあえず2手目は32銀合ということで進めていきましょう。

2016-06-29d.png

 変化順では33桂と打ちましたが、ここではあまり効率的な攻めとは言えません。桂を温存して、12銀と攻めます。同玉、34馬とさらに合駒を伺います。

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 23合としますが、安い合駒だと以下14香、13合、24桂、22玉、11角、同玉、13香生で簡単ですので、合駒は飛、金のどちらかです。

の13合について少し簡単に触れておくと、
 強い合駒をするとしたら、11角を取り返せる飛合しかありませんが、これは単純に同香成と攻めればOK。
 よって13合は渡したときに弱い合駒が正着で、桂か香が怪しいです。桂合は以下14香、13合、24桂、22玉、11角、同玉、13香生、同金、12銀、22玉、44馬、33合、34桂まで。

 よって正解は香合です。

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 とりあえずここまでの手順をおさらいしておくと、

 43角成、32合(金か銀)、12銀、同玉、34馬、23合(飛か金)、14香、13香、24桂、22玉、11角、同玉、12銀、22玉、23銀成、同X(金か銀)。

ここまでは確定していそうです。

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 ↑先手持駒は飛か金。

 この図を見れば一目瞭然。もし23の駒が金であるならば、12飛(or金)と打ち込んで早詰です。よって2手目の合駒は、ここでナナメ後ろに利く銀の他ありえないことが分かりました。作意順と平行して合駒の差別化が判明する展開は、非常に明快で好感が持てます。

 終わりが見えてきましたね。ここでは13香成と誰もがしたいところで、これには同玉の一手。ここで持駒が飛であれば12飛から簡単です。持駒金だとどうでしょうか。先ほどと同様に12金としても、同銀ではなく14玉と潜られてしまいます。これがどうしても詰まないのです。

 ・・・・・・
 16手目の局面に戻ります(再掲)。

2016-06-29e.jpg

 6手目飛合ではここで13香があり早詰。よって金合が正解であることが分かりました。そしてこの局面の正着は、12金!、同銀、13香成、同銀の不利感のある手順前後でした。これならば13香成に対しての同玉には12桂成とすることができます。それは分かっていても、わざわざ相手の応手を増やしかつ自分の攻めを細くするようで心理的にやりにくい攻め方であることは間違いありません。
以下は収束。最後までそつなくまとまっているのがニクイですね。

正解手順:43角成、32銀合、12銀、同玉、34馬、23金合、14香、13香合、24桂、22玉、11角、同玉、12銀、22玉、23銀成、同銀、12金、同銀、13香成、同銀、23香、11玉、21香成、同玉、12馬まで25手詰




 こうして振り返ってみると、 合駒の割り切り方が実にスマートであることに気付かされます。特に金合(作意)と飛合(変化)の違いが、14玉と潜れるかどうかに懸かっているところがいいですよね。こういう鑑賞者的に面白い局面を活用して金合と飛合の違いを創りだしたのは、作者もおいしいと思ったはず。
 △15歩配置が二歩禁だけでなくあらゆる変化で退路封鎖に働いていることも見逃せません。

 これだけ膨大な変化をたたえながら、作意順はいたって軽快に進みます。概してこういった簡素系で合駒を読ませる作品は手順が淡白になってしまいがちでありますが、本作では銀に取られる形まで待ってから香成を決行するところなど手順にも主張を感じますし、収束もコンパクトな清涼詰で決まっていて、全く緩みを感じさせない完璧な全体構成です。

 素晴らしい出来ばえと思います。気品がありますよね。


=作者コメント=
「こんにちは。パスファインダーです。
 本作品ですが、簡素図式から限定合が飛び出し、還元玉で清涼詰。'パスファインダー'としての作風に合致しており、手順も気に入っているので、スマホ詰パラ入選100回を記念する作品として発表させていただきました。入選100回を超えてからは、専ら本誌へ投稿しています。自作を解いたり、鑑賞していただけると嬉しいです。今後も好作を発表していけるよう努めていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。」
2016/05/18

取らせ遠打!?

 最近(フェアリーでだけど)「取らせ短打」を何作かつくっていたので、そういや昔「取らせ遠打」なるものをつくったなあと思い出しました。
 何だそれ!?

スマホ詰パラ No.5553
※下谷曲希名義

2016-05-18b.png

79香、(イ)同飛成、67金、87玉、76馬、同龍、88銀左 まで7手詰

(イ)68玉、67馬、79玉の局面で、初手79香では香車が取られてしまうけど、78香ならば取られない。そして、取られたほうが78馬とできるので得。明快というか、単純な構成です。
(イ)78合が少し心配になりますが、これは同銀から、68玉、58馬、79玉、69馬までで大丈夫。まあまあ味の良い変化かも。

 ジョークの域を出ないかもしれないけど、きちんと近打では香車が取られず残って、遠打のほうでは取られているので、「取らせ遠打」を名乗るぶんには問題無いかな!?
 
 しかし、なんかこう、構想作っぽくはないなあ(笑)
2016/04/10

詰将棋解答選手権

 昨日は詰将棋解答選手権の初級戦・一般戦でしたね。

 詰将棋メモ解答選手権速報ブログ等を拝見する限り、今年はどの会場も盛況だったようですね!!!スタッフの方々の努力もあってこその結果だと思います。このイベントを機に、将棋ファンの方々にも詰将棋の魅力が伝われば嬉しいですね。

 初級戦・一般戦の出題作は今日速報ブログに掲載されました。







 昨年に比べると易しくなったでしょうか。あまりに解けないと辛いですもんね。

 自作も採用されていました。初級戦⑤です。試験前ではあったものの、SSさんにおだてられてはつくるしかない笑
 ちょっぴり個性的な狙いの作品なんじゃないかと思うのですが…?

 投稿用紙にも書きましたが、初級戦に挑戦される方は主に将棋ファンのお子さんで、例えば詰パラなどとは解答者層もかなり違ってくるでしょう。頑張れば解けるぐらいの難易度を心がけたうえで、なにか実戦のための詰将棋を解くときとは異なる経験を持って帰ってもらえたらいいなあと思っています。

 チャンピオン戦も含めて、特集記事や書籍が楽しみですね。