2016/03/30

5手ばか詰の手筋(5)

 第5回:両王手

 ばか詰であろうと普通詰将棋であろうと、両王手は両王手。意味合いにさして違いはないので早速作品のほう見ていきましょう。
 全部ばか詰で5手。解答は白抜きで図面の下あたりに書いています。 

(敬称略)
神無太郎  (Online Fairy Mate 1994年7月)
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17桂 24玉 21飛 13玉 25桂 まで 5手
有名な詰め上がり。シンプルではありますが、21飛など流石にツボを押さえています。


金子清志  (詰将棋パラダイス 2013年4月)
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19香 21玉 18馬 12玉 45馬 まで 5手
ばか詰ならブルータスも打歩絡めずに実現できます。5枚での表現は実にスマート。完成品です。

小林看空 (Web Fairy Paradise 2013年5月)
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57角 47玉 48銀 58玉 68金 まで 5手
中段玉でとっつきにくい印象。紛れ重視といった趣の初形ですが、案外ひと目で見えた方もいらっしゃるかも。


佐藤宣多 (詰将棋パラダイス 2007年11月)

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62香成 53玉 73飛生 64玉 63飛成 まで 5手
成ったり成らなかったり、開き王手をしたり、角筋を閉じたり。限定開き王手を絡めながら小気味よくバッテリーを入れ替えていく手順はなかなか妙味があります。


 やっぱりバッテリーがあると、超短編らしく見えますね。


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2016/03/25

Web Fairy Paradise 第93号 感想

WFP93号 → http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/WFP93.pdf

 最近もどんどん新しいルールが出てきて、理解が追いついていないところがあります(ToT)
 読み込む必要があることはわかりつつも、今月もわかる範囲でごくごく簡単に感想を。

■WFP作品展
・出題稿

 自作は3つで、在庫から出してきたものが多いです。
 普通は出来たらすぐ出してしまうんですけど、そんな私でも手元に残っているネタはちょっぴりあって、大概は完成度に不満があるから残っているわけです。今回の投稿作も一部にその傾向がありますが、どうにかならないかの検討は十分に行ったつもりです。悩ましい素材たちをどうかよろしくお願いします。

 全体的にはImitatorとリパブリカン、レトロが多いですね。
 Imitatorのルールは理解しました。なんか面白いことができそうで、私にはその面白いことが思いつかないもどかしさがあります笑
 Imitatorで何ができるのか、発表された作品たちから学んでいきたいところです。

 レトロが局面の合法性を重視する一方で、リパブリカンは局面の合法性について考慮しなくて良い、とWFP上には書いてありますね。ある意味新鮮かもしれません。

・結果稿
 ひえー頭がついていかねえ~~~

■フェアリー入門
・出題稿

 さっそくクイーンの解図法を試して見ましょう!

・結果稿
 ④の狙いがわかりにくくてすいません…。

■Fairy TopⅨ2015投票
 今年もこの時期がやってきましたね。
 毎年投票はするんですけど、年々投票数が減ってきているのは良くない徴候かもしれません……。不感症気味なんでしょうか?どちらかと言えば、作品の良さを理解できていないほうが問題なのかも。
 多くの方が参加される、賑やかに投票になればと思います。

■解答募集締切一覧
 WFPの解答締切は基本的には15日だと覚えておけばOKだと思います。
 ただし、フェアリー入門は10日です。
 
■作品募集一覧
 以下引用

Fairy of the Forest #47
  課題:玉が動いて王手
  投稿締切:2016 年 4 月 15 日

フェアリー版くるくる展示室
・ 盤は9×9、駒は普通の将棋駒及び駒数内(フェアリー駒はとりあえず不可)
・ 後手持駒制限 OK
・ ルールは何でも OK(協力詰、かしこ詰、打歩詰、自玉詰系、ステイルメイトなど何でも OK)
・ 手数制限なし

第 44 回神無一族の氾濫
 お題:逆王手を含む作品
1人何作でも可
募集締切   2016 年 4 月 17 日(日)
募集作品数 4+1(ばか詰枠)

第4回フェアリー入門
【課題】「G(グラスホッパー)」を含む作品
【ルール】最善詰、かしこ、協力詰
【手数】1,3,5手
【採用基準】担当が1時間以内で解ける
* G以外のフェアリー駒禁止、駒制限は可
* 投稿多数時は採用基準に漏れた場合に返送となる可能性があります。
投稿・解答要項
【投稿・解答締め切り】2016年6月10日



連絡先や詳細はWFP本誌をご確認ください。

2016/03/24

コンピュータの全検と創作

 人工知能がにわかに湧き上がってくる今日、詰将棋の自動創作や全検について我々が思いを馳せる機会も増えてきたのかもしれません。
 フェアリーは全検文化が比較的根付いている界隈だと思っています。もちろん、それらプロジェクトの大半を担っているのは、神無一族ということになりますね。例えば、安南や対面、キルケその他たくさんのルールにおいて、神無太郎氏の手で裸詰は全検されています。この先人間が裸詰の新作を得ることは難しくなりました(私も何作か裸玉を発表していますが、それらは全検前の創作か、全検されているルール以外かのどちらかです)。
 http://2nd.geocities.jp/cavesfairy2/hn/index1.htm

 ここに載っているおびただしい数のデータをひたすら眺めて、好作だと思ったものをピックアップしてWFP内の記事で紹介した経験もあります。
 機械が人の領域を脅かしているとも言えるのかもしれませんが、少なくともフェアリー界にとっては、この絨毯爆撃の財産はプラスになるのではないかと思っています。

 多くのルールは、普通詰将棋と比べれば歴史が浅いと言えるでしょう。そしてこれから歴史をつくる担い手も極めて限られた人数になってしまっているのが現状です。界隈を発展させるための人的リソースが圧倒的に不足しているのです。このルールではどれだけ面白いことができるのか、わからないままの暗中模索をごく少数の人々が行って、「果たしてこの自作は面白いのだろうか?もっと面白くすることは可能なのか?不可能なのか?」、そのあたりの感覚が分からないまま、なんとなく投稿してしまう。……要するに、今のフェアリー界には基準がないのです。詰パラ学校のような入選ラインもないし、出来を比較しようにもそのルールで発表しているのは自分しかいないということもしばしば。要するにフェアリーの世界は人類には広大すぎて、コンピュータが頑張ったとしても拓かれた土地はごく小さなもののように感じられ、脅かされている実感があまり感じられない。むしろより広い開拓のための舗装をしてくれているのではないかとさえ思ってしまうのです。
 一部ではあれそのルールを調べ上げることで、「(協力系では淡白なものが多い)裸詰でもこれぐらい面白いものがある→だからこのルールで裸詰以外を手掛けるなら、これ以上の面白さや構想を目指さねばならないし、無理ではない」といった「自分のなかで発表できるライン」を模索することができるのだと思います。もちろん始めの頃はそんなややこしいこと考えずにフェアリーを楽しんで創作することが第一です。しかし私なんかは100作ぐらいは発表してきたことになりますし、そろそろこのあたりも気にしないといけないなあとは思っています。
 厳しい言い方になりますが、フェアリー界にも競争や批判は必要だと思っています。私を含めて、人が少ないばかりに批判されるリスクが少ないというのはあまり良くない環境だと思っています。作者が自分を省みるためにも、そして何より、そのルールの面白さを覆い隠さないためにも。
 創作は自分一人でしているようで、それまでの歴史、そのときの周囲の作者の環境に大いに影響を受けています。例えば1つマイナールールがあったとして、過去そのルールで創作を手がけていたのは一人だけ。そんな現状ではその人の作り方がそのルールの作り方だと錯覚してしまいがちです。後続がもしそんな錯覚を相続してしまったとすれば、二人目も、その次の人も、同じような作図感覚を継承して、見せかけの創作論が盤石になってしまうこともありえることです。もちろんその1つの歴史が悪いわけではありませんが、1つしか歴史がないというのもこれまた問題と言えるのではないでしょうか。
 そういうわけで、人が少ないフェアリー界では、コンピュータの役割はこれまでも、これからも大きいものとなるでしょう。良きパートナーとしてはもちろんながら、時には不意打ちを与えてくれる存在となってくれればと思います。
 
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 では人間の創作領域にコンピュータを介入させていいのか、という疑問は私にもあって、どこまでコンピュータにまかせていいのか、どこまでは全検してもいいのかといった倫理的側面への解答を出すことは、とても私ごときではできません。
 コンピュータの使用法で最もありふれたものとしては、余詰検討が例として挙げられるでしょう。もちろん私もどっぷりその恩恵を受けている一人です。作意順、変化は自分のものだから問題ないだろうと思っているわけですね。しかし、紛れ順を具体的に把握しないまま投稿することも可能になったわけで、そこに議論の余地はあるでしょう。またそれより少し踏み込んだ使い方として、神詰大全(http://www.abz.jp/~k7ro/book/taizen.pdf)の【1-3】や【1-7】、【1-8】などの作品があります。大雑把に言えば、その狙いでの最善の配置を絨毯爆撃で検索するというのです。「作品をよりよく」の精神が何より大切であることはご理解いただけると思います。その上で、この推敲の過程を外部に委託していいのか。あるいは機械が人間より効率的に、より効果的に推敲できるようになったとしたら、我々は「作品をよりよく」の精神に従って、それを機械に任せたほうがいいのか。以上のような疑問が湧いてくるかもしれませんね。抵抗のある方は当然いらっしゃるでしょう。もし駄目なのだとしたら、余詰検討は良くて絨毯爆撃が駄目な理由は何なのか?もちろん両者に相違点はありますが、違いがあったとして、どこに境界線を引くかは人それぞれで、どれが正しいのかは誰にも分かりません。余詰検討も自力でするもの……、と考えている方もいらっしゃるわけですから。今後は、作家の一人一人に倫理感が問われていくのかもしれません。 
 コンピュータ色の強いフェアリー界ならともかく、普通詰将棋ではより一層の抵抗感があることは想像に難くありません。技術の進歩と倫理の問題は、今現在詰将棋だけでなく多くの領域で議論されていることです。いずれ詰将棋でも、きちんと議論されるであろうイシューだと思います。

 全検についての話では、一見コンピュータを支持している一方で、人が育てることの重要性を再考する趣旨とも取れると思っています。
 
 いずれにしても、作者が発表して、解答者や鑑賞者に評価してもらえる……。このコミュニケーションこそがこの世界で最も大切なことだと思っています。「こういうふうに創りたい」と思い、それが伝わるように頑張って、その創意が解答者へ実際に伝わったとき、なんだか報われたような気持ちになりませんか?人と人とのつながりに詰将棋の醍醐味が残ってくれれば、きっとこの先も大丈夫なんじゃないかな。万が一人がつくらなくとも、解釈して、感動するのは人固有の領域なのだと信じたいです(ディープラーニングがあるのでちょっと自信なし)。
 
 特にフェアリー界には、コンピュータに抵抗のない方が集まりがちです。私もどちらかと言えばそっち寄りの人間と言えるでしょうか。だからこそ、コンピュータを支持しないようなフェアリストも居たほうがいいと思うのです。どんな問題も、解決のためには両者からの議論の積み重ねが必要なのは言うまでもありません。

 自分のような駆け出しの若造は、口を動かすより手を動かすほうがよっぽど大切なのは重々承知しているのですが、アイデアがなくどうしようもない今、なんとなく喚き散らしてみました。駄文失礼しました。

※上で取り上げた、神詰大全の作品につきましてはあくまで絨毯爆撃利用例の1つとして参考にさせていただいただけであり、作者様および神無一族の方々の創作姿勢に異議を唱える意図は全くありません。私としても、絨毯爆撃にそれほどの抵抗感は無いのですが、だから絨毯爆撃を推し進めるべきだ、とも思っておりません。止めるべきだとも思っていませんが。
2016/03/18

スマホ詰パラ 作者一覧

 もーとにかく暇なので、スマホ詰パラさんの作者No.一覧を調べてみました。作者No.が延々と並んでいるなかで誰が何番でどのあたりにいるのか、備忘録的にメモしておけば役に立つのでは(そしてブログのネタになるのでは)ないだろうかと思った次第です。
 

スマホ詰パラの作者一覧では、ページ移動コマンドは
〔◀◀〕〔前へ〕〔次へ〕〔▶▶〕
というふうに並んでいます。中央の2つは1ページずつ、端の2つは10ページずつ移動します。
よって1ページ目から〔▶▶〕を1回押すと11ページに移動することになりますが、ちょうどNo.70代の3氏に辿り着くことができ非常に便利だと教えてもらったことがあります。

以下同じ調子で、だいたい10ページごとに作者ページ数を示してみましたので、ジャンプ時の目安にしていただければ幸いです。

(敬称略)
No.1 市原誠
2   アライモン
3   須藤大輔
8    がもうの
37 世阿弥
59 ストンリバー
72   munetoki  (11ページ)
73   パスファインダー (11ページ)
77  大橋宗角  (11ページ)
111 黄色
124 鰻屋
132  爪将棋
134 かんかんのう
136  木村隆
141 kazemidori
144  リヴァロ (21ページ)
158 園城寺怜@咲-saki-
168 すみしん
170 EOG
176 //キング// 
197   divD
210 高木泰誠
212   osumo3
227   黄楊の輝き (32ページ)
242   ikiron
247  天の川
257 幻想咲花
261 serisiu
296 パパス (41ページ)
309  もラン
319  佐口盛人
330 蘇鉄の木
333 やきのり
348 telnarn
361  セレン (50ページ)
379 aaa太刀岡
399 らうーる
430  tan(y)
436  23571113
447  town (62ページ)
454 下谷曲希
545 変寝夢 (75ページ)
555 宗岡博之
562 茶碗蒸し
569 みつかづ (79ページ)
620 千年回廊
652   sint  (91ページ)
674 バビル3世 
676 さざんが
714 有山隆  (99ページ)
745 あたまかな
746 瓶子吉伸
748 Comet_Lulin
751 三輪勝昭
826 冬柿
981 メソッド (136ページ)

※記事投稿時現在の状態。

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 多分知ってると思われる方やスマホ詰パラで有名だと思われる方をピックアップしてみました。
 ここに取り上げていない作者さん、特に最近登場されて、いい作品をつくっている方もたくさんいらっしゃることでしょう。そのような方々をここに載せていないのは、ひとえに私の無知ゆえです。ごめんなさい。

 
 
2016/03/14

透明駒の受賞作

 
 4月になったら忙しくなりそうなので、3月のうちに更新数を稼いでおこうと思います(笑)


 このブログで透明駒の話題といったら自作ばかりでしたので、私以外の作者の方の作品もご紹介します。今回紹介させていただきますのは、Fairy TopⅨ2014の短編部門で見事第1位を獲得された、會場健大氏の作品です。

 成禁ばか詰 7手(双方持駒なし
 (双方に透明駒が1枚ずつ)

2016-03-13a.png

成禁=成る手禁止
透明駒のルールについては
 http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/WFP83.pdf 
 http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/WFP91.pdf
  などでご確認ください。

 早速手順のほうを見ていきましょう。
 ↓(scroll)









 正解順 : 82角 -X 93角 -X 84角 38玉 39飛 まで 7手
       ※成禁なので不成表記は省略

 透明駒を使った作品では1手1手の目的、意味をつぶさに解析していく姿勢が求められます。順々に解きほぐしていきたいですね。

 まず初手82角。なぜここに開く必要があるのかはまだ分からない段階ですが、ひとまず開き王手であることは間違いありません。よって3筋には攻方の飛車か龍がいることが分かります。そして2手目が3筋への着手であることも同時に判明します(合駒か駒取りかどうかはまだ不明)。

 次に93角としてみます。それに対しての4手目の-Xは(角が盤面から消滅していないこともあり)透明駒による合駒です。しかしどの地点へ合駒されたかはこの時点では分かりません。
 しかし5手目84角としてみると、84に合駒されていたことが判明します。

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 ここまで、手順の表層を追っていきました。
本来ノーヒントで透明駒を獲得したとしても、その駒種を判明させることはできずうまく攻駒として活用できないはずです。しかし7手目で示されているように、獲得した透明駒は飛なのだと断言できてしまっています。一体どうして分かったのか?この分析こそが本作のキーポイントと考えることができそうですね。

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 受方の透明駒はどういう挙動をしていたのか?
 2手目で1枚の透明駒が受けに投入されていることは言うまでもありません。特に問題となるのは3手目です。ここでの透明駒の使われ方を分析することで、持駒:飛の謎も、角の限定移動の謎も解明できそうです。
 
4手目の応手の可能性として、
1)2手目に取った透明駒を打って合駒した
2)2手目の透明駒での移動合

 のどちらかです。いずれにしても、2手目で攻方の透明駒は取られていることになりますね。
 本作の面白いところは、最後まで(1)か(2)か分からないまま終止すること、そしてそれなのに5手目に入手するのは飛であることだけは決まっていることです。

 まず手順が(1)だったとすると、取った透明駒はもともと攻方の透明駒であるわけです。そしてそれは飛か龍であったことはわかっていますので、(1)ならば合駒は飛でしかありえません。そしてこの順ならば4手目でどこに合駒しても構わないということになりますが……?
 次に(2)の可能性。3筋から93角の王手のラインへ移動合しうる受方の透明駒として、角(馬)、飛(龍)、桂のいずれの可能性もあります。そしてこのように透明駒の種類が定まっていない状態では、7手目で駒種を確定させることはできません。
 よってどこで透明駒を取るかが非常に重要になってくるのです。確かに3筋から84地点へ移動できる駒は飛(龍)しかありませんね。駒種を絞り込むための84への中合、そしてこの中合を実現するための初手限定移動だったのです。

 例えば75地点への移動合ならば角でも可能です。
 
2016-03-14a.png

 こんな感じ。2手目は31にいた飛(龍)を角(馬)で取っていることになります。

 かくして、取ったのはいずれにしても飛車という手順を構築することができました。

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恐らく(2)のロジックが創作の起点と思われます(違ったらごめんなさい)が、(1)の可能性も否定できないともなれば透明駒の唯一性が揺らぐわけで、「これはまとめきれない」と諦めてしまうのが普通の思考だと思います。この問題を握り潰すのではなく、「過程は分からないが結果だけは分かる」といった個性的な狙いに昇華させてしまう発想の転換……。驚かされました。
2016/03/09

クイーン:自作集

 自作をいくつか並べてみました。クオリティは……、うーん。楽しんでいただければ嬉しいのですが。
以下の①~④まで、すべてクイーンばか詰7手です。解答は明日ぐらいにコメント欄に書くつもり。感想などもお待ちしております。

 そういえば、「フェアリー入門」の投稿締め切りは明日までのようですね。クイーンは派手な手順をつくりやすいので、つくる側としてはおいしいルールだと思います。これを機に創作のほうもいかがでしょうか?

Web Fairy Paradise/2012年10月
2016-03-06a.png

Web Fairy Paradise 2015年2月
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詰将棋パラダイス/2014年8月
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④未発表/受方持駒なし
2016-03-06d.png

④は既発表作(http://k7ro.sakura.ne.jp/jTMLView/TMLView.html?../wfp/wfp61-5.xml)の別案のつもりです。53歩配置がどうしても許せなかった……。
 詰め上がり以外、別物っぽいですね。余詰防ぎの駒を取り払ったはいいものの後手に持駒制限をつけてしまっては本末転倒なような気がしますが(汗) 
 持駒制限の代償はあるものの、手順構成、および表現の純度は申し分ない仕上がりになってくれたと思います。というかこれぐらいは欲張れないと、余詰防ぎのためだけの持駒制限を是とする気にはなれません。
2016/03/08

クイーン:演習編

前回の記事:クイーンとは → http://fairypara.blog.fc2.com/blog-entry-39.html

 試しにクイーンばか詰を解いてみましょう。

加賀孝志氏作 (詰パラ 2015/8)
クイーンばか詰 7手
2016-03-05a.png

 大駒もあり、茫洋とした印象を与える初形ですが…?

 まず王道の手段として、クイーンを四隅のどこかに追い込みたいですね。どこがいいでしょうか?
 角+銀銀でQを詰ませる詰め上がりを想定してみます。様々な組み合わせを想定いただければいいのですが、やはり最も有力なものはこれでしょうね。
 
2016-02-27e.jpg

 銀や角などが3枚あるときには真っ先に思いつく形です。前回の記事でも登場しましたね。
 出題図の初形と上の図を照合してみると、13の銀を馬にする形が最も作りやすそうです。
 駒が成れる利点も考えて、詰め上がりでQがいる地点は91か11あたりだろうと想像できますね。

 86周囲で銀を消費してしまうのはあまりにも非効率的。こう考えると、1,2手目の展開としては、

     68角、31(あたり)Q
     64角、81(あたり)Q 

 ぐらいが自然かなあと思います。見た目より、意外と絞れるものでしょう? 

 後者(左上隅)はQがどうしても筋違いの地点に居着いてしまうことになり、上の詰め上がりを構築しにくいのではないでしょうか。私なら、この段階で正解は前者のほうだろうと当たりをつけてしまっています。

 あとは微調整しながら詰め上がりまで辿り着けばいいんではないでしょうか。
 
解答(白抜き) → 68角 42Q 31銀 12Q 13角成 11Q 22銀打 まで 7手

 機械が読む紛れはとてつもなく多いQばか詰。しかし効率的な解法を身に付ければ、案外苦労することなく解くことができるようですね。

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小林看空氏作 (詰パラ 2013.2)

打歩クイーンばか詰 11手


【打歩】打歩以外の詰みを禁ずる

2016-03-05b.png

 香を詰め上がりで活用すること、歩で詰ませることを考えると、左上隅でQが9筋にいる詰め上がりが濃厚ですね。
 周囲を包囲する駒も不足していそうなので、途中歩以外にもう一枚合駒を稼ぐ必要がありそうです。ここまで想定しながら解図していくと、むしろ普通のばか詰よりスムーズに読めることができるかもしれません。


解答(白抜き)→ 83香生 88銀 同角 71Q 72銀 91Q 55角 82歩 同角生 92Q 93歩 まで 11手


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 多くのQばか詰では、配置がさっぱりしていることも多く(駒を置けば置くほど余詰む)、セオリーとしては素直なものが並んでいるように思います。しかしそれでも、Qのダイナミックな動きが華やかな印象を与えてくれるので悪い気はしませんね。つくる側としては是非ともQの長い足を活かした手順構成を模索していきたいところです。

 次回は自作に少しだけ触れてもよいでしょうか…?
2016/03/05

2015.12 短編コンクール ④

2016-03-01a.png

 46香、45銀、44香、同角、54金上、同銀、33金まで7手詰

 と金or金の選択に対し、特別なこだわりはありませんが、どちらかと言えば金派でしょうか。軽さより安定性を重視したい深層心理?

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本作の一番の狙いは、中合ではありません。創作起点は「ピンされている駒の入れ替え」でした。
 初形から「△66角がなければなあ」と思わせて、この角を無効化する手順を作意に据えます。解答者の皆様の目に角のピンメイトがきちんと印象的に映ってくれたとしたならば、意図としては成功と呼べるでしょうか。パラの短評を拝見するに、ある程度は伝わっているようで少し安心しました。
 手順構成はこうなるところ。あとは構図をどうするかです。色々な駒の組み合わせで試してみた結果、この構図が一番すっきりしているように感じました。こういう手順で一番難しいのは、6手目の変化を1手詰でしかも駒余りにすることでしたので…。
 なお、35桂は余詰防ぎにも働いています(これだけは言いたかった)。この桂馬がないと、45香、34玉、24馬、45玉、46飛までです。初手57香には同桂「成」で逃れます。

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 創作当初は2手目の合駒に紐がついていましたが、途中で紐無し、つまり中合にできることに気がつきました。中合にするとそちらの印象に作品が引きずられそうだなあという危惧はあったものの、できるものならしますよねえ……。
 中合を動かす7手詰が、如何に玉移動の手を工夫するかという競技になっていたところに「玉を動かさずとも、中合を筋の外へ動かせる」という主張を引っ提げてやってきたという見方もできますでしょうか?しかしまあ、中合の範疇で語られると相対的に弱く見えてしまう手順でもあり、功罪相半ばでしょうね。

 ともあれ、軽い手順で上位を狙うのは難しいことを痛感しました。


2016/03/03

詰パラ 3月号

 気のせいでしょうか、毎月詰パラが来るかどうかの瀬戸際で日曜日を跨ぐような気がします笑

 土曜に来れば天国、来なければ無為な休日……。明暗くっきりですね。
 私は当然後者です。毎月の月初めは都会が羨ましい。

 そんなこんなで詰パラ3月号です。

■表紙
 今月はお内裏様。こういう遊び心はいいですね。。
 電王戦も楽しみです。

■出題稿
 ……。

 自分は小学校、推理将棋、フェアリーランドに登場です。
 うーん、まあ、稚拙な点がそこかしこに見受けられますが、よろしくお願いします。

 フェアリーランドでは、今月もクイーンが出題されていますね。手数は長めで身構えてしまいますが、先日話した通り、詰め上がりを想定する解法が役に立つはず。それにしても凄まじい登場スピードです。

■結果稿

 なんといっても短コンの結果が気になるところ。
 自作は残念ながらシード圏外(まあこんなもんでしょう)。軽さが嫌われたでしょうか。内容については別記事で触れたいと思います。

 それにしても、好作だと思った作品が思ったほど上位になっておらず、びっくりしました。見る目が無いと言ってしまうと作品に失礼でしょうね。ともあれ、自分が好きだった作品が思ったほど評価されないというのは、なんとも寂しいものです……。もちろん、きちんと上位に食い込んだ方々はさすがですね。

 1点台の作品が多いのもびっくりでした。作品数が多い短コンでは、差別化を図るためC評が増えてしまう(だろう)ことが1つの要因かもしれませんね。しかしそれでも31と32が1点台なのはちょっと信じられませんが……。

■全詰連の頁
 
 看寿賞ですか…。今年は(も?)全く予想がつきません。
 
 詰将棋解答選手権も一大イベントですね。会場数の多さに熱気を感じます。
 各地のスタッフの方々に頭が下がる思いです。
 チャンピオン戦の行方にも当然注目が集まりますが、初級戦・一般戦がマニア以外の将棋ファン、ちびっ子たちにも楽しめるものとなることを祈っております。