FC2ブログ
2018/04/22

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅴ)

『マイ・フェイバリット・フェアリー10』、今回は透明駒です。
 だんだん文章が雑になっていきます笑
ところで、googleで「透明駒」と検索するとここのブログが先頭に出るようになったみたいで、なんだか気恥ずかしいですね笑
 それだけの価値のある記事を書けているのであれば嬉しいのですが…笑

 透明駒ってぶっちゃけ分かりにくい(でもすごく面白い)ので、初めてで透明駒よく分かんね~!という方は、『この詰将棋がすごい!2015』の會場さんの特集であったり、私が書いたもので良ければWFPに会話形式の読み物を投稿したものがあるのでそちらをご確認いただければと思います。

協力自玉ステイルメイト 8手  ※透明駒:受方2枚
(Web Fairy Paradise 2016.9)
2018-04-22a.png

【透明駒】位置・種類が不明の駒。
着手の合法性、攻方王手義務を満たせる可能性があれば、それを満たしているものとして手順を進めることができる。
【ステイルメイト】王手は掛かっていないが合法手のない状態にする。


 44銀、同X、42銀、同X、44銀(42=飛)、同X、64銀、同X まで 8手
 ※左右対称解も正解。左右対称解は非限定のキズとは扱いません。
 ※透明駒の表記法は現在様々なものが使われています。多分伝われば何使ってもいいんじゃないかなあ

WFPの結果稿はこちらから。
 銀を4連続で打ち捨てるのは分かりきっていますので、なぜこの順ではないとダメなのか、他の打ち捨て方ではダメなのかは結果稿のほうをご確認ください。私も一応色々書いておりますが、神無七郎さんの解説や井上順一さんの短評が作者以上に詳しいです。

 ここでは詳細を省いて、創作経緯とか思い入れなどを書こうかなと思います。
 まず創作経緯は単純明快、この記事です。この記事中の創作ネタ、「2枚の透明駒を区別する手段」の例題を創ろうと思ってなんやかんやしていると、思ったより考えどころのある図ができてしまって「こりゃ例題じゃないな」と思って投稿したというわけでした。

 そんなわけで私は同じテーマで2作もWFPに投稿してしまいました汗
 本作のほうが後の図ですから、何らかの点で1作目と差別化しなければ投稿の価値は無いことになります。1作目では玉方の2枚を区別する構想なのにそのうち1枚は収束でお役御免してしまうのが不満点でした(もちろん、1作目にはそれなりの良さもありますけど)。よって次を作るとするならば、玉方2枚の透明駒いずれも活躍させるのは絶対条件。

 まあ、キレイな図になってくれて良かったです。こういう「やることはバレバレで、実際もその予想通りに進むけど、それでも考えどころがあって作品になっている」詰将棋って好みです。
 
 どんな創作でもそうでしょうけど、時間をかければかけるほど良い作品ができるわけではありません。何の苦労も無くサクッとできてしまった作品のほうが良い作品だったということも多々あります。透明駒の自作群の中には、本作の数倍苦労して、数倍頭を使い力を入れた作品もあります。でも詰将棋ってメイン部分の評価だけじゃないし、重厚であれば良いってわけではないんでしょう。難しいですね。優しいような、残酷なような。
 ともあれ、本作みたいのも評価していただけるのは嬉しいです。
スポンサーサイト
2018/04/14

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅳ)

 メルアド変更の関係でログインできていませんでしたが、なんとか復旧(汗)

 マイ・フェイバリット・フェアリー10、今日は複合ルールです。

⑤アンチキルケマドラシばか自殺詰 8手
(詰将棋パラダイス/2012.12 第37回 神無一族の氾濫)

2018-04-08a.png

【マドラシ】同種の敵駒が互いの利きに入ると、利きがなくなる。
【アンチキルケ】駒取りを行った場合、駒取りをした駒は最も近い初期位置に戻る。


マドラシ関連の過去記事はこちらから。
アンチキルケのルールはたくぼんさんのアンチキルケ入門が分かりやすいです。

 複合ルールは初めてなので、ちょっとそれにからめて。

 この特集の序文に「作者は好きなルールでつくりゃ良い」みたいなことを書きましたが、解答者目線で考えりゃそれはまた別な話になると思います。
 同じぐらいの難易度ならばよく見知ったルールのほうが安心できるに決まっていますし、よく分からないルールであれば、ルールを理解する前に投げてしまってもおかしくないですよね。私もフェアリストを名乗っておきながらも理解しているルールのほうが少ないぐらいなんじゃないかと最近思っており、正直ついていけてない領域ばかりになってきてしまいました。それだけ多様化してきたということでしょうか。
 「フェアリーやってます」なんて「詰将棋やってます」ぐらいの意味しか無くて、結局みんなやってることはバラバラなので、当然の現象なのかもしれませんが。

 まあそれでも作者はつくりたいルールで好きなようにつくるのが一番という意見は変わらなくて、でもそうして解答者が0だったときはやっぱり寂しくて……、でも自分が解答者の立場だったら、そりゃそうだろうなと思ったりして……。
 結局作者にできることはそのルールを使うだけの説得力を作品に与えることなんじゃないかなあと思います。
 複合ルールの場合、解答者への負担増は尚更で、知ってるルールと知ってるルールの組み合わせでもしんどいはず。本当にその2つのルールを使う必要があるかどうか?本当に複合ルールに見合うだけの手順になっているか?説得力はあるか?そういうことを自分に問いかけてから投稿しないといけないかなあと、少なくとも自作に関しては考えています。
(その結果、複合ルールの発表数は減りました。まだ自分の脳では処理しきれていないような気がしています)

図面再掲
2018-04-08a.png

 99飛、19飛、59角、97角、48角、75角成、39角、同馬/22馬 まで 8手

 氾濫の結果 http://k7ro.sakura.ne.jp/overflow/hr37_r.pdf

 ※マドラシルールでは角と馬は別の駒種として扱う。他の成駒も同様。
 
 双方が角のラインを開いたり閉じたり。
 角の打ち場所の候補は攻方角(79,59)、受方角(97,95)で合計4通りの組み合わせがあります。しかしもちろん打ち場所は限定されていて、例えば3手目79角としてしまうと同種の駒がぶつかりマドラシルールにより角は動けなくなってしまいます。
 双方の角が動き続けてしかも角同士がぶつからないように……、という1つの条件によりそれぞれの角の打ち場所、角成のタイミングがすべて限定されているのが作者のこだわりでした。

 詰め上がりについて。
 22馬に対しては同玉/59玉では飛筋が遮断され99飛の利きが復活してしまうし、同桂/89桂でも99飛の利きが復活するのは同じですね。ここで飛が縦横に活用されているのもちょっとしたポイントでしょうか。

-------

 個人的には受賞級の作品をつくるなら自玉系がつくりやすいんじゃないかと思っていると同時に、自分としてはかなり苦手としているルールです。
 派手なことをそれほど苦労せず手順に組み込める反面、緩む手が目立ちやすいのです。
 
 双裸玉の協力自玉詰ならば合駒を発生させないと絶対に詰みませんし、合駒を発生させたあとほぼ確実にその駒のピンを解除しなければなりません。つなぎの手がほとんどの作品に必要になるのはこれが主因です。一方主眼は主眼でド派手にいかなきゃ自玉にするほどの説得力が無いわけで、「つなぎの手」が非常に悪目立ちする傾向が生まれます。これが嫌なのです。自玉詰という枠を使ったからには、主眼部分は派手な手順を演出してナンボ。しかしそこを頑張れば頑張るほど、つなぎのしょうもなさとのギャップは目立つばかり。このジレンマが苦痛。
 自作の自玉系の作品は協力+自玉の2つに加えさらにルールを付加されていることが多く、それらのルールは様々ですが、多くが「発生した玉方駒をすぐ動かす手段が存在する(つなぎの手が要らない)」という点で共通しています。
 自分がつくるときは、つなぎをいかに自然にするかにこだわっている…、というより、つなぎがうまくいかないなら諦めているということになります笑
 
 本作は8手と自玉系の作品ではかなり短い手数だと思いますが、それはつなぎの手を削り、スピーディーな手順を追求した結果なのかもしれませんね。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。