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2018/03/15

マイフェイバリットフェアリー10(序)

 いきなり私事で恐縮だが、先日は大学の卒業式があった。
 4月からは忙しくなるだろう。3月はゆっくりできるので、今のうちに既発表作の整理でもしてみようか。
 ただ整理するだけではつまらない。せっかくなのだからマイベスト10のように自作フェアリーを紹介してみようかと思った。
 
 フェアリーをはじめてちょうど10年になる。長いのか短いのかはよく分からない。この10年で100作以上を発表したが会心作と呼べるものは1作もない。発表した以上すべて好きな作品ではあるし、作品単独として見れば納得できるものもある。しかしながら、どうも私の実力不足のせいでそのフェアリーの魅力を最大限に引き出せている気がしないからだ。
 そんな事情もあって表題はマイベストではなく「マイ・フェイバリット・フェアリー10」とした。
 まだまだ道半ばであることは百も承知だが、お付き合いいただければ幸い。

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 早速作品を紹介したいわけだが、1作目はいきなり「アンチキルケばか詰(受先)」というわけの分からないルールになってしまう。
 変なルールを1作目にしたのは理由がある。決して読者をふるいにかけるためではない笑
 
 ともあれアンチキルケは最近では珍しいルール。いきなり作品の話を始めるのはよくないだろう。本論に入る前に、ルールの説明も兼ねながらルール設定や創作についての私見に少しばかり時間を割きたい。

(アンチキルケ知らなくても読めます)

 フェアリーを始めたての頃、自分にはアンチキルケしかなかった。
 当時の自分は「アンチキルケばか詰」は分かっても「ばか詰」は分からなかった。
 そんな馬鹿な、冗談だろう?と思われるかもしれない。でも私はかなり本気で言っている。もちろん、ルールの理解だけならばばか詰単独のもののほうが簡単に決まっている。しかし面白さの理解ならばどうだろうか?

 このブログではプレーンなばか詰の特集もしたことがある。フェアリー創作で最も役立つのは「ばか詰」の勉強であることは多くの方に納得していただけるであろう。多くの変則ルールは「ばか詰」と掛け合わせて出題されるからだ。しかしこれは技術や経験を得るという意味合いが強い。
 
 創作は、まず創ろうと思わなければ始まらない。
 たとえそれがどんなに平易なものでも、ハードルが低いというだけでは人がそれを始める理由にはならない。それを魅力的だと思うことが何よりも大事ではないだろうか。
 ただでさえ狭い世界、好きじゃなけりゃ続かない。
 すごい!楽しい!つくってみたい!と思えるルールとの出会いが技術以上に重要なのではないか。そんなルールがあったから、ズボラで怠惰な自分でもここまで続けることができたのだ。

 「初心者は、ばか詰から創作を始めるべきだろうか」と考える方もいるかもしれない。ばか詰から始めることは上記の通り間違いではない。でも、ばか詰にこだわる必要は無いと思う。
 プレーンなばか詰はかなり採掘が進んでおり(特に短編)、新鮮味のある新作を得るのは他のどんなルールより難しい。最初から敢えて茨の道を進むことはない。フェアリー界はそこらじゅうに鉱脈が転がっている。あなただけに見える鉱脈もあるに違いない(1つのジャンル、ルールでつくり続けるフェアリストも少なくないし、好ましい姿勢だとも思う)。一見遠回りでも、その鉱脈を探すことのほうが目先の創作よりよっぽど手っ取り早いし、フェアリーが魅力的に感じられるはずだ。
 作品をつくりあげるにはそれなりの情熱が必要だ。技術も必要だが情熱はもっと必要だろう。まずは情熱を傾けられるルールやテーマをみつけて欲しい。
(もっとも、ある程度はルールが分からないと良さも分からないので、鶏が先か、卵が先か、という話にもなるが)

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 さてアンチキルケの中身の話をそろそろ始めようか。
 アンチキルケのルールは他のルールに比べても複雑で、細則も多い。分かりにくい部類に入るだろう。しかし面白さはトップレベルに分かりやすい。
 「こんなん絶対美味しいやつですや~ん!!」というやつだ。

 ここらでルール説明をしよう。

【アンチキルケ】駒取りを行った場合、駒取りをした駒は最も近い初期位置に戻る。
 細則の説明については意図的に割愛。
 詳細な説明はたくぼんさんのアンチキルケ入門を参考にしてほしい。

例題:アンチキルケばか詰 3手
2018-03-15a.png

 普通のばか詰ならば17飛、18金、同金と進めることも可能ではあるが、アンチキルケならばこの順は成立しない。最終手は同金ではなく同金/49金(駒取りをした金が初形位置である49地点に戻ったことを示している)となるからだ。
 では3手目同飛はどうだろう。飛が戻るべき28地点は埋まっており、こういう場合は通常の(初形地点への復活が無い)駒取りになる。
 2018-03-15b.png

 普通詰将棋ならは詰んでいる局面だが、アンチキルケでは詰んでいない。 
 詰み判定は駒取り時の処理後の局面で行われる。18同飛には同玉/51玉とする。この局面では51の王様に王手がかかっていないわけだから、もちろん詰みとは言えない。

 作意順は11飛!、17金、18金まで3手ということになる。

詰め上がり図
2018-03-15c.png

 金を取っても歩を取っても玉は51地点に戻り、その51地点は飛が抑えている。初手は遠隔操作で紐をつける手とも理解可能だろうか。
 そして残る応手に金で取り返す手がある。しかしこれも同金/41金となることで飛筋が通り、王手解除を達成できていない。一挙に飛筋が通る感触は実に魅力的で、創始者の北村太路氏の名前をとり「北村手筋」と呼ばれている。

 説明が長くなったが、その分「アンチキルケでやるべきこと」はルールを読むだけである程度明確になるのではないだろうか。
 最遠打や限定合など、派手なことはいくらでもできるし、詰め上がりもフェアリーメイト(そのルールならではの詰め上がり)にしないほうが難しいぐらいだ。あまり技術が無い初心者でもやりたいことを実現できるし、その「やりたいこと」を思いつくのも簡単。ルールに素直になれば、おのずとやるべきことが見えてくる。こんなに初心者に優しいルールはそう無いだろう。
 ルールの易しさとルールの優しさは全く比例しない……と言えば理解していただけるだろうか。

 また、ネット上でたくさんの素晴らしい作品を知ることができたのも大きい。特にもずさんの作品は素晴らしくて、この感動体験はいまでも記憶に残っている。

参照:
 Fairy TopIX http://toybox.tea-nifty.com/memo/2006/02/fairy_topix.html
 アンチキルケばか詰作品展 http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/AntiCirceS.html

 単独のルールの作品展でこれだけの作品が集まるというのは羨ましい。 
 やっぱり人は多いほうが良いに決まっている。
 というわけでみなさんフェアリーやりませんか?

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 こんだけ長いのは最初だけです笑
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コメント

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詰んでない?

>普通のばか詰ならば17飛、18金、同金ぐらいで余詰だが、
29玉で詰んでないのでは?

Re: 詰んでない?

> >普通のばか詰ならば17飛、18金、同金ぐらいで余詰だが、
> 29玉で詰んでないのでは?

詰んでないですね…(実は気付いていたけど放置してました…すみません)。
修正します。
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