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2018/03/18

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅱ)

マイ・フェイバリット・フェアリー10。記事一覧は関連タグをご参照ください。
 今日は禁欲です。

【禁欲】駒を取らない王手を優先する。

 王手候補手の中で駒を取らない手が1つでもあれば、そちらを優先しなければなりません。逆に言えば駒を取る王手候補手が1つも無ければ駒を取っても良いことになります。一切の駒取りを許さない取禁ルールとの大きな相違点です。

(例題)自作 詰将棋パラダイス/2016.2

2018-03-18a.png

75香、66金、同角、65玉、55金 まで5手

普通詰将棋では76香、77金、同角、65玉、55金と進むことが多い定番のバッテリーですが、禁欲ルールでは上の手順中の3手目同角が反則。ここでは駒を取らない王手である85飛を優先しなければならないからです。
 作意順では初手75香と2手目66金の2枚で飛の動きを完全にブロック。王手候補手を駒取りだけにすることに成功しました。


②禁欲打歩ばか詰 11手 (Web Fairy Paradise/2014.11)

2018-03-18b.png

【打歩詰】打歩以外で詰ませる手を禁手とする

17金、同飛成、69角、36歩、同龍、26龍、27龍、同龍、25角、同龍、17歩まで

 「駒を取りにくい禁欲ルール」+「駒を取らないといけない状況(持駒に歩が無い打歩条件)」という組み合わせ。相性の悪い条件を組み合わせると、いかにそれを達成するかという思考過程に深みが生まれ、作品になりやすいのではないでしょうか。

 例題でも「駒を取らない王手候補手を削る」感覚を体験していただきましたが、本作では3手目69角と4手目36歩のコンビネーションがそれに当たります。こういう遠移動もあるんですよね。
 もちろん主眼手は69角のつもりです。しかしこういった「自駒の自由度を下げるための角最遠移動(最遠打)」は本作以前にも作例があります(禁欲でも、禁欲以外のルールでもです)。それだけでは新作になれないのが現状。ですので本作では前後の構成に気を配りました。
 まず初手17金は逆算で入れました。この手を入れることで初形が「打歩条件がなければ1手詰」の局面になりますね。こういう形式を取るのは個人的な好みに過ぎないのかもしれませんが、打歩ルールをつけることにより一層の説得力が生まれるのではないでしょうか。
 2手目同飛もちょっとしたアクセント。協力系での受方応手では不成のほうが得しやすいことは以前の記事でも書きました。

 あとは収束。ここにも禁欲らしさが感じられるんじゃないかなあと思います。
 普通詰将棋っぽいですかね。


③禁欲詰 21手 Web Fairy Paradise/2015.10
 
2016-01-08a.jpg


※ばか詰ではありません!

 禁欲ルールが両者に課せられた以外は普通の詰将棋。相手は抵抗してきますし、変化紛れもある。最も生き延びることのできる応手を選んできます。
 
 本作については既にブログで取り上げているので、手順詳細、動く盤は「禁欲」タグからご確認ください。

 禁欲では受方が相手に駒を渡すことが延命につながるよなぁ~という発想が発端。自分では勝手に譲渡手筋なんて言っていますけども、もっと良い名称もありそうですよね。

 禁欲のかしこは作例が少ないだけでなく、創作当時は機械検討ができない状況でした。どういう筋があるのか分からないまま、自力検討で頑張った当初の図は残念ながら余詰。禁欲のかしこは非常に余詰が発生しやすいことは後に知りました(なんでなのか考えてみてください)。
 その図は修正可能であったものの、余詰防ぎの配置がどうしても許せず、構図を全面的に見直しました。
 
 序をつけて配置の意味にも手順にも味付けを施す作り方、主眼部分から最速の収束、その収束で22飛と23飛の長短の対比を盛り込む構成など、つくり方は普通詰将棋をつくっているときと全く変わりません。意味付けは全く異なるものですが、やりたいことの表現法は同じ思考回路を動員しています。だってフェアリー「詰将棋」ですから。

 自作フェアリーは「普通詰将棋っぽい」と、自作普通詰将棋は「フェアリーっぽい」とよく言われます。個人的にはそう言われると悪い気はしないんですけど、そういう精神性なんでしょうね。
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