2018/03/22

マイフェイバリットフェアリー10(Ⅲ)

マイ・フェイバリット・フェアリー10。今日はマドラシです。

【マドラシ】同種の敵駒が互いの利きに入ると、利きがなくなる。

 マドラシについてはこのブログでも取り上げたことがあります。マドラシなんて初めてで良く分からない…という方はそちらの記事を先に読むといいかもしれません。

 本題に入る前に下の図をご覧ください。

(例)マドラシばか詰 3手詰?
2018-03-21c.png

 初手に12飛とやってみたとします。それに対しての32飛!という手はマドラシならではの受け方。飛と飛の利きがぶつかり、お互いの利きが消滅したことになります。
 そして3手目、22金!とその飛対を真っ二つに割ってみます。

2018-03-21b.png

 飛の利きが復活し、飛と金による両王手がかかっています。
 玉で飛も金も取れないので詰みのようですが、飛の利きが復活したのは玉方の飛も同じ。22同飛という手が残っており上の図はまだ詰んでいません。

 上の図でも分かる通り、マドラシの詰将棋の最終手がマドラシ対を遮断する手にはならないのですが、これはマドラシ対が1つであればの話。2つ同時に遮断するならばどうでしょうか?

2018-03-21 (2)

 図は23桂まで。
 竜対、馬対を同時に遮断し、さらに自身でも王手する三重王手です。
 同龍あるいは同馬で3つのうち2つの王手までは解除できますが、残りの1つが解除できません。よって適切な応手は尽きており詰み。

 最終手がマドラシ対の遮断を選ぶとするならば、それは多くの場合両王手になるわけです。両王手ならば華がありますし、創作にも良いですよね。
 ……良いんですけど、この両王手の筋はもう作例が多く、それだけでは新作と呼べにくいのが現状なのです。
 
 さて私はどうしたかというと、こんなものをつくりました。

④マドラシばか詰 9手(詰パラ 2017.4)
2018-03-21a.png

 19飛、69飛生、59歩、18角、同飛、68飛生、25角、69角、58歩 まで9手

 遠隔操作のような手順。 
 最終手を玉から遠い場所にしたのも工夫と言えば工夫でしょうか。しかしこの工夫?にも前例があります。 
 最終手を玉から遠い位置にすると、詰み判定にはその駒の利きは関係ないことになります。最終手がその駒である必然性を如何にして獲得するか?が創作の動機でした。
 
 最終手は歩。玉から遠かろうが、歩を打って詰ませる手は打歩詰の反則。よって先打突歩詰の手順が必要になってくるのです。一見省けそうな2,3手目を省けないのはそれが理由でした。

 例に漏れずスケールが小さいようにも見える差別化の手法ですが、仕上がりには満足しています。

 配置のMVPは35銀。角を離して打って更に合駒を稼ぐ余詰筋が成立してしまうと、作品が破綻します。9手協力詰を支えきれたのはこの銀のおかげ。
 逆に疑問が生じそうなのは玉方飛配置。これは2手目の地点非限定(持駒なら6~9筋どこでも良い)に備えたものではあります。それだけで配置するのは屈辱なので、6段目に配置することで17歩~46飛の余詰筋にも対応させました。盤面にいる意味を与えられたので一応納得できます。

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