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2019/12/13

透明駒ことはじめ1手3手【かしこ編】

 透明駒ことはじめ1手3手のかしこ編です。
 ばか詰のときと異なり玉方が抵抗してきますが、透明駒を双方うまく利用して手を紡いでいる感覚はばか詰のときと大きく変わりません。
 透明駒の基本的事項はばか詰編から学べることが多いと思いますので、未読の方はそちらを先に確認いただくのをオススメいたします。

※ここでの「かしこ」とは"ばか詰の場合と異なり玉方が抵抗するルール"のことを指します。最善詰、詰将棋いずれも包含する概念(総称?)として利用する方もいらっしゃいます。
 コンセンサスが無い呼称かもしれませんが通りが良いので使用しました。
 なお、本記事は「かしこ」の呼称内容がメインの話題ではありませんので、今回は軽く流します。


 まあ、要するに以下の作例は「透明駒が存在している以外はすべて普通の詰将棋」と理解ください。よって透かし詰めも可ですし、その他のルールも普通詰将棋に準拠します。
 透明駒として説明すべきことはあらかた前記事で説明してしまったので、今回の作例は少なめです。かしこの3手以内に何かしらをまとめるのが難しいともいえる…?

 まず出題図だけ置きます。もっと下にスクロールしたら解説があります。

注1:全て上谷直希作です。クレジットが無い図に関してはココが初出です。
注2:出題図の(N+M)といった表記は、攻方に透明駒がN枚、受方に透明駒がM枚あるという意味です。


 また、余詰や非限定などの不備、類作・同一作等ございましたらご連絡ください。対応いたします。

【出題】
①詰将棋 1手 (1+0)
2019-12-13a.png

②詰将棋 3手(0+1)
2019-12-12a.png

③詰将棋 3手(1+0)
 初出:透明駒はじめてガイド 当ブログ
rereere.png

④詰将棋 3手(0+1)
2019-12-10b.png

ヒント:ばか詰編の⑫と比べてみてください。

【以下、解説】




① -X まで1手詰

 この初手。駒種も着手地点も分かりませんが、どこからのどんな手であっても受けはありませんのでこれで詰み。
 さて、本図がもしばか詰1手詰だとどうなるでしょうか?ばか詰では無駄合の概念がないため22合や21合といったいわゆる手数稼ぎでしかない合駒も有効合と判断されます。よってこの図がばか詰ならば1手では詰まないと考えなければいけません。
 本図は普段の詰将棋解図と同じように考えればいいので、上記のような合駒は無駄合と判断できます。
 
 ……この理解であってますよね?あってるはず……。

② 19飛、-X、29桂 まで3手

 初手は19飛の一手。受方はこの飛車を透明駒で取って王手解除したいのですが、この飛を取り返せる透明駒の可能性が存在しないことがお分かりいただけるでしょうか(もし初形配置を99飛ではなく89飛などとしてしまうと2手目同Xが可能になってしまい不詰図となります)。

 よって受方は抵抗できるといっても2手目同Xと宣言できません。他の手で抵抗することになりますが、単純に18歩合などでは-Xで即詰みです(同手数駒余り)。ばか詰編の⑤で予習済の手筋ですね。
 3手目に-Xと宣言させないために、相手は「透明駒は初手で取られていない!なぜならば受方である私が2手目に使っているからだ」と主張します。2手目-Xはそんな意味合いの手でした。以下は29桂までで詰み。相手の透明駒がもう1枚あれば同Xと取り返せるのですが生憎透明駒は使い切ってしまいました。18地点の透明駒はピンされていて身動きがとれないのは明白ですね。

③ (A)52銀打、(イ)同金右、72銀成 まで3手
※左右対称解も正解です

 そういえばまだ開き王手の作例を出してないなと思い提示。
 以下コピペ

 初手52銀打に対して後手はどちらかの金で取り返すしかありませんが、どちらの金で取ったかを確認してから、どっちの銀で開き王手を行うか決めるのがミソ。(イ)同金左ならば32銀成まで。
 先手が所持している透明駒は1枚。飛(or龍)の存在を銀の開き王手で主張するにしても左右どちらか一方でしかできないわけですが、相手の応手(同金右?or左?)を見た上で開き王手の左右を決定する"後出しジャンケン"によって左右どちらの開き王手パターンにも対応可能となるわけですね。
 「透明駒は1枚だが、右にもいるし、左にもいる……?」という錯覚に陥ること間違いなし!?
 
※(A)72銀成、61合、52銀打では、同金右と対応してくれたならば作意と同様の詰みですが、当然同金左とされて詰みません。作意順と比べてみてください。




ヒント:ばか詰編の⑫と比べてみてください。
 →解説編 

13歩成、-X、22とまで3手 

 ばか詰編の透明玉では"玉位置を特定しないことには始まらない"場合が多く、⑫ではそのために歩不成が登場しましたね。
 ただ本作で初手13歩生をするとどうでしょうか?玉位置は特定され透明駒ではなくなりますが、だからこそ受方は23玉と明確に座標を指定して上部に逃げられてしまいます。
 本作の場合は歩成が正解。玉位置が特定されていない(透明性が剥げない)ので2手目は-Xとするしかありませんが、畳みこんで22と。
 初手も3手目も王手となる合法的な玉移動は12→11しかないことをご確認ください。本作は"初手で玉位置を確定させるのに確定させない"のが狙いでした。

 宿題:最終手22馬でも詰みでしょうか?
    答えはまた後でコメント欄にでも書きます。

 この"敢えて玉位置を特定しない"狙い。多くの前例があります。より発展させた名作もあるので、また何かの機会にご紹介できればと思っています。
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