2016/09/20

第二回 とり研(後)


 前回の続きです。
 
 まずは鬼の作例をご紹介。

 石黒誠一氏作(詰将棋パラダイス・1996年2月)
 かしこ詰 7手  

 2016-09-19a1.png
フェアリー駒がある局面の作成って絶対面倒だろとか思ってましたけど、意外と簡単にできました

ルール考案者である石黒さんの作品です。
 
 初手からいきなり23桂を決行してしてまうと、単純に同鬼と取られて失敗です。21地点から見れば、13の金と23の桂では桂のほうが近いですから、何の問題もなく同鬼とできます。

 初手桂打ちがダメとなると、12飛ぐらいしか手がなさそうで、それに対しても同鬼しかありませんね。
 鬼が移動しました。このタイミングで23桂とすれば(鬼から見て金のほうが桂馬より近くなったので)、鬼で取られる心配はありません。21玉に12金と鬼を取って、同玉には11鬼。32玉には31鬼でも22鬼でも詰みですね。

 どこにでも玉が逃げられそうですが、どこに逃げようと鬼から一番近い駒が玉であることに変わりはないので、必ず鬼で仕留めることができます。

 作意順:12飛、同鬼、23桂、21玉、12金、同玉、11鬼まで7手詰
 
 守備駒としての鬼の挙動とか、持ち駒にしたら強力であることとか、そういったエッセンスが詰まっている作品ですね。

 余談ですが、6手目に32玉と逃げたときの変化で

2016-09-20a.png

 22鬼や31鬼で詰みなら21鬼も詰みなんじゃないかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 しかしこれには22歩や31歩といった受けでちょっと延命できてしまうのです!
 玉より近い位置に駒を発生させて、玉を取れなくしてしまうわけですね。

 鬼使用の詰将棋は「合駒以外で玉方駒を出すことができるルール」に該当します。有名どころでは、対面や背面がそうですよね。「ピンされてない駒を出すことができる」わけで、少なくとも創作上はいいルールだなあと思うのです。

 このテーマで何かつくれそうですよね。何かつくれたらご報告いたします。

 鬼をロイヤル駒(詰ませる対象の駒。つまり鬼の性能の玉)にしてもなかなかいけそうです。
 とり研でとっさに思いついたのはこんな感じのもの。

 51鬼/59歩 双方持駒香1枚のみ。
 58香、52香、同香、同鬼、… 58香、57香、同香、同鬼、58香 まで 25手詰

 59の歩を19の飛車にしても良さげだね、とアドバイスをいただいたりしました。


 後日石黒さんに別の作例もいただきましたので、そちらもご紹介致します。

①ばか詰 5手
2016-09-25a.png

②かしこ詰 5手
2016-09-20c.png

③かしこ詰 17手 ※玉=鬼
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 作者はすべて石黒さんです。是非考えてみてください。
(こちらで検討とかはできてないので、その点ご了承ください)

※③は 頭角童子氏作(詰将棋パラダイス 1996年2月) かしこ詰
2016-09-20f.png

 23銀、同鬼、32銀、同鬼、41銀、同鬼、53桂、同鬼、65桂、同鬼、77桂、同鬼、89桂 までの13手詰

 との関連も楽しめるかと思います。

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 そんなこんなで会合の部終了。
 飲み会会場へ移動です。
 アルコールが入ったこともあり記憶がちょっと曖昧ですが、自分の席の周りであった話題を箇条書きで並べてみました。
 
・注文×2の手筋
 ※隣のテーブルが注文したら「こっちのテーブルにも」と被せる手筋のこと。
・山陰の観光地
・短編名作選
・是非中編名作選も!
 ※個人的にはフェアリー名作選にも期待しています
・次回「この詰」記事の構想
・居酒屋でも将棋盤を取り出す
・初入選が短大
・台湾ラーメン食べにいこう
・とり研行く車中での議論
・担当の苦労
・一番評点が低い半期賞って?
・K池さんがいれば即解決
・怪文書
・SNSは怖い
・あの人は今
・作家は冬眠する
・持駒無限
 ※今日発表された、『神無一族の氾濫』の次回課題も「無限」。
  これはなかなか凄い偶然ですね。

・今はやってるフェアリールールは?
 ※う~ん、何でしょう?

 会合ならではの濃い詰将棋トークが展開されました。

 そんなこんなで二次会もお開きです。
 私にとって初めてということもあり拙い進行ではありましたが、参加者の皆様の支えもありなんとか無事に1日を終えることができました。厚くお礼申し上げます。

 本当にありがとうございました。
 第三回とり研もできたらいいなあとか考えていますので、その際は是非みなさん鳥取にお越しください!

 私も県外へ会合巡りできたらいいですねえ…。
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コメント

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お世話になりました。

お疲れ様でした。関西方面にもぜひお越しください。

No title

3’ですが、最後詰んでないですね。失礼しました。

No title

>柳原さん
 ありがとうございました。
 機会があれば是非関西のほうにもお邪魔しようかと思います。

>桂花さん
 こちらこそ失礼しました。
 作品はどのように致しましょうか。

No title

直すなら95歩→75歩という感じなのかもしれませんが、丸パクリなので、これはなかったことにしていただけるとありがたく。

Re: No title

桂花さん

 わかりました。編集しておきます。

No title

疑問ですが、1番は24角一発で詰んでませんか?。勘違いならごめんなさい。
あと自前ソフトに実装して一局作ってみました。先手15玉後手59玉55角63角先手持駒鬼後手持駒残り全部協力自玉詰6手です。感想としては、獅子同様扱いにくい駒だと思いました。また面白い記事期待してます。

No title

配置ミスです。持駒の角は17角の配置でした。
ご指摘ありがとうございました。

度々の確認不足で石黒さんにはご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。

帰宅次第修正させていただきます。

No title

作品にもチャレンジしてみますね。